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まだまだ日本も捨てたもんじゃない!島一人旅!

家島で出会ったおじいさんの話に僕は・・・・・

物事はなんでも思い通りにはいかないものだ。

自分が思っているもの、他人が思っているものは別なのだから。

いくら自分が急いでいても、それは自分でしかない。自分以外が急いでいるわけではないので、当然、自分ではない人間が自分の思い通りに動くワケはない。

だからは私は思い通りにいかないものだと考えている。

   

 

 

私は今、家島の端にいる。

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ここまで来るのに30分もあれば十分な距離だっただろう。

「家島神社」「家島十景 監館眺望」

 

 

だけど、実際にかかった時間は2時間30分だ。

 

 

 

 

家島で出会った。

 

出会いはいつも一瞬だ。

 

家島には坂が多い。島の構造上当然中心部や島の周りを走れば坂が必ず訪れる。

まるで人生のように。いわゆるのぼり坂だ。

  

そこで出会ったおじいさんにあった。

 

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そうして、おじいさんと二人で島のサイクリングが始まった。

 

陽気なおじいさんだ。

 

島の話をたくさんしてくれた。

島の住所が変わったこと。昔はTVで取り上げられたり、たくさんの観光客がきてたこと。仕事のこと息子のことなどなど。

 

でも、今はやることがとにかくないらしい。仕事もない。

毎日やることがないから島をサイクリングと、ウォーキングが日課だ。

そうおじいさんは語る。

 

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海洋センターとかいてあるが、どうやらスポーツジムのようだ。

ヨガマットを持った人とかいてる。

 

そこの隣の運動場に私は連れていかれた。

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ここを毎日歩いているのだとか。

寝る前に万歩計を見て「3万歩」以上になっているのを確認するとすごくうれしいのだそうだ。とにかく歩く以外やることがないのだ。

 

私はその話を聞いて、(暇なのだな、やることがないのだな、旅人と話ししたりするのが好きなのだな)そう感じていた。だって歩く以外することがないのだからな。

 

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そうしておじいさんと私は一緒に運動場を歩きはじめた。

もう会話もトクになくなっていた。

だって、本当にずっと歩いているのだから。

 

私は先を急ぎたい気持ちだったが、なかなか言い出せず・・・・

 

その後も運動場をグルグルと歩くことになってしまった。

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いい天気だ。

 

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そしてまぁまぁ広い、一周300m~400mぐらいかな?

 

何度か回るうちに、他のおじいさんたちと遭遇する。

 

 

「この人は家島調査しにきた人だ。いろいろ教えてやってくれ。」

 

今まで一緒に歩いてきたおじいさんの紹介で、一躍私は家島調査員に仕立て上げられ、そのおじいさんは先に歩いて行ってしまった。

私よりウォーキングを選んだのだ。ウォーキングに負けた。悔しい。

 

初対面のおじいさん3人に囲まれ、なにやら質問をしなければならないらしい。

・・・・・別に聞きたいことなんてない。

そういう雰囲気ではないので、考えた結果「美しい景色はどこか?」「家島十景はどこか_」と質問することにした。

 

 

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杖で地図を書いてくれる。

 

・・・・・地図?

 

そうこうしているうちに3人中、2人が「そろそろ歩かないと1日の歩く量が終わらない」と運動場をそれぞれがグルグルと歩きはじめた。

 

もう日課とか、やることがないとかではなくて、1日3万歩を歩く、という仕事をしているのではないか?靴に何か電力発生させたり蓄電させたりする機能があるんじゃないかって思わざるを得ない。使命感があるぐらいウォーキングにこだわりを見せる。

 

杖で地図を書いてくれるおじいさんは同じ話が3週目になった。

 

ウォーキングしてるはじめのおじいさん含め3名が今それぞれ歩いている。

 

通過するたびに会話が一瞬入る。

「ここにご飯食べるところがあってな、すごいおいし・・・・・」

歩きながらで立ち止まらない。

「あ、ここですか、こうですか、あ、どこ行きました?」

地図を書いて、顔をあげると、歩いているワケなので、もうそこにはいない。

それが3人分入る。

 

 

 

 

地図

 

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もしかしたら地図じゃないくて絵を描いてくれていたのかもしれない。

 

マイペース。

 

それぞれがマイペースなのだ。

 

島のおじいさんたちは元気だ。

 

このマイペースさが元気の素なのかもしれない。

 

 

 

私は皆さんの情報を集約した地図をありがたく頂戴し、お礼を言って進みはじめた。

 

そこから30分の距離だったんだけど・・・

 

 

 

目的地まで2時間30分かかりました。

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誰も干渉できない、自分の生き方。

いくら焦っても、急いでも、時間律は人それぞれなのです。

今日もマイペースに島は行き続ける。

 

それはまた★

 

 

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